春から夏にかけて、ツバメが軒下や玄関先に巣を作ろうとやってくることがあります。
昔からツバメは縁起がいい鳥と言われていますが、糞の被害や出入りのたびに驚かされるのは、ちょっと困りもの。とはいえ、本格的な対策グッズは高価だったり、見た目がいかにも防鳥グッズという雰囲気で、家の外観に合わない…なんてお悩みも。
この記事では、そんなお悩みをお持ちの方に向けて、100均で揃うツバメ対策グッズと、おしゃれに見せる工夫をご紹介します。
ツバメの習性とは?なぜ同じ場所に巣を作るの?
ツバメはとても記憶力のよい鳥で、一度気に入った場所には毎年戻ってくる習性があります。特に、過去に安全に子育てできた場所は「安心できる場所」として記憶され、翌年も迷わずやってくるのです。
さらに、ツバメは人の出入りがある場所を好みます。これは、天敵であるカラスやヘビなどが人を避けるため、人の多い玄関や軒下が自然とツバメにとって安心できる場所になるからです。人間の生活音や気配が、逆にツバメにとっては守られているサインになるのですね。
「去年も来たけど、今年もまた来ちゃった…」とならないためには、巣作り前に早めに対策を始めることがとても大切です。ちょっとした工夫で、毎年の困りごとを減らすことができます。
100均で買える!おすすめツバメ対策グッズ7選
100円ショップには意外にも使えるツバメ対策グッズがたくさんあります。ここでは特に人気の7つをご紹介します。
アルミホイル|光を反射して威嚇
くしゃくしゃに丸めたアルミホイルを吊るすだけで、キラキラと反射してツバメが警戒します
。とても手軽で、コストもかからないため、初心者にもおすすめです。また、風に揺れるように吊るすことで反射効果がより高まり、より広範囲にツバメの接近を防ぐことができます。
ガムテープ|足場をつるつるにして妨害
ツバメは平らで安定した場所に巣を作るため、その「足場」をつるつるにしてしまうと居心地が悪くなります。
ガムテープを粘着面を上にして貼ると、ツバメの足が滑りやすくなり、巣を作りにくくなります。
目立ちにくい色のテープを使えば、外観も気になりません。
防鳥ネット|侵入をしっかり防ぐ
軒下やベランダなどにネットを張ることで、物理的にツバメの侵入をブロックできます。
100均の園芸コーナーやDIYコーナーで購入でき、軽くて扱いやすいのが魅力です。
ネットは透明や白など目立ちにくい色を選ぶと、景観にもなじみます。
キラキラテープやCD|視覚的な威嚇効果
光の反射が苦手なツバメには、キラキラテープや使わなくなったCDを使った対策が効果的です。
吊るすと風に揺れてランダムに反射するため、ツバメが警戒しやすくなります。
CDはリメイクして、可愛いステッカーを貼ったりすれば、インテリアのような見た目にも。
吊り下げ風車・モール|動きで警戒させる
風が吹くたびにくるくると回る風車や、ふわふわ揺れるモールも視覚的な威嚇になります。
100均の季節商品コーナーにあることも多く、手軽に手に入ります。
色を選んだり配置に工夫することで、遊び心のある飾りにもなります。お子さんと一緒に作ると楽しみながら対策できますよ。
鳥よけ剣山(プラ製)|着地を防ぐ
ツバメがとまる場所に、とげとげした形状の剣山を設置することで着地を防げます。
プラスチック製なのでケガの心配もなく安心です。最近では丸みを帯びたデザインや半透明のものもあり、設置しても目立ちにくい工夫がされています。
忌避剤・スプレー|においで遠ざける
ハッカ油など、ツバメが苦手とする香りを利用したスプレータイプのグッズもあります。
玄関周辺などに軽く吹きかけるだけで、寄り付きにくくなります。
アロマのように爽やかな香りのものを選べば、ご自身にも心地よい空間を保てます。
おしゃれに見せる!工夫次第で可愛く防鳥
「いかにもツバメ避け」という見た目にしたくない方には、こんな工夫がおすすめです。
- 麻ひもやフェイクグリーンと組み合わせてナチュラル風に
観葉植物風に仕立てて、軒先のインテリアとしても楽しめます。色味をベージュやグリーンで揃えると、やさしい雰囲気に。 - モノトーンのテープやネットで、シンプルに統一感を出す
ホワイトやグレーのアイテムに統一することで、家の外観に馴染みやすくなります。ナチュラル系や北欧風の建物にもぴったりです。 - カフェ風の木札やリメイクCDで楽しくアレンジ
CDに黒板風のステッカーを貼ったり、小さな「Welcome」プレート風にデコレーションするのもおすすめ。機能性と可愛さを両立できます。 - クラフト素材や英字ペーパーでDIY風に
ダイソーやセリアのラッピング用品を使えば、まるでお店のようなおしゃれ感も演出できます。 - シーズンごとの飾りと組み合わせて季節感をプラス
春は花柄、夏は海モチーフ、秋は紅葉風…など、季節に合わせた飾りを添えることで、防鳥対策が「飾り」としても成立します。
ちょっとした工夫で、防鳥しながらもおうちの外観を損なわず、おしゃれに仕上げることができます。誰かに見せたくなるような、そんなツバメ対策も素敵ですね。
設置場所別・ツバメ対策のポイント
軒下・玄関まわり
最も巣を作られやすい場所です。人の出入りが多く、ツバメにとって安心できる空間とされているため、毎年同じ場所に戻ってくるケースもあります。
防鳥ネットを張るのはもちろん、キラキラしたテープや吊るすタイプの風車など、視覚的に警戒心を与えるアイテムを併用すると効果的です。
また、入口上部など「ここに作りたい」と思われそうな場所にガムテープを貼ると、足場が安定せず、巣作りを断念してくれることもあります。
ベランダ・物干し場
洗濯物が汚れると大変なので、ツバメがとまらないように早めに対策しておきましょう。
ベランダの手すり部分に防鳥ネットを張るのが基本ですが、動くアイテム(モール、CD、風車)を吊るすことで、さらに警戒心を与えることができます。
フェイクグリーンやおしゃれな飾りを組み合わせれば、見た目にも楽しく、気分よく対策ができます。
車庫・倉庫
暗くて静かな場所はツバメの格好の隠れ家です。特に天井の角などに巣を作られやすいので、入口や奥まった部分に光り物や動きのあるアイテムを設置すると良いでしょう。
車の出入り時に羽ばたき音やフンの被害が出ることもあるので、通風口や隙間にもネットを張ると安心です。
目立たせたくない場合は、半透明やモノトーンのグッズを活用するのもおすすめです。
いつから始める?ツバメ対策のタイミング
地域によりますが、ツバメの飛来はおおよそ3月〜5月がピークとされています。
特に本州以南の地域では3月上旬から見かけることがあり、温暖な年には2月下旬ごろから動きが見られることもあります。
ツバメは一度巣作りを始めてしまうと、途中での撤去ができないため、できるだけ早めに準備しておくことが大切です。対策の理想的なタイミングは、2月の終わりから3月初旬ごろ。まだツバメの姿が見えないうちに、予防の意味を込めてグッズを設置しておくと安心です。
また、過去に巣を作られた場所がある場合は、そこを重点的にチェックしましょう。前年の経験から、同じ場所に戻ってくる可能性が非常に高いため、念入りな準備が必要です。
注意したいこと|鳥獣保護法と優しい心づかい
ツバメは「鳥獣保護法」で守られているため、卵やヒナがいる巣は撤去できません。
この法律は、ツバメに限らず野鳥全般を対象としており、意図的に巣を壊したり、ヒナを追い払ったりする行為は原則として禁止されています。
そのため、対策を行う場合は「巣を作る前」に済ませておくことが大切です。巣を作られてから気づいても、ヒナがいた場合には手出しができません。仮に糞害が気になるとしても、巣の下に新聞紙や段ボールを敷く、簡易的な受け皿を設置するなど、被害を最小限に抑える工夫をして、そっと見守ってあげましょう。
また、ツバメは春から夏にかけて子育てを終えたあと、自然に巣立っていきます。巣立った後にしっかり掃除と対策をすることで、翌年の再来を防ぐことも可能です。鳥と人が共に暮らすための小さな思いやりを、忘れずに持ちたいですね。
まとめ|100均グッズでも、やさしく・効果的なつばめ対策を
高価なアイテムを使わなくても、100円ショップで揃うアイテムとちょっとした工夫で、十分につばめ対策は可能です。
防ぎつつも、外観を損なわず、ツバメにもやさしい方法を選んで、春の訪れを穏やかに迎えたいですね。