厄払いに行こうと思ったとき、「封筒って何を使えばいいの?」「100均でも大丈夫なの?」と迷ったことはありませんか?
初穂料や祈祷料など、お金を納める際に必要な封筒には、ちょっとしたマナーやルールがあります。でも、かたすぎず、丁寧な気持ちが伝わればOK。
この記事では、ダイソーやセリアなどで購入できる封筒を使った厄払いの準備方法を、やさしく丁寧に解説します。
書き方・選び方・渡し方まで、初心者の方でも安心して読める内容でお届けします。
厄払いとは?封筒が必要な理由
厄払いとは、災いを遠ざけて一年を健康で穏やかに過ごせるよう願う、神社での祈祷のことです。人生の節目や年齢に応じて行う人も多く、心身の清めや運気の向上を願って受けられます。そんな厄払いの際には「初穂料(はつほりょう)」や「祈祷料」といった名目で金銭を神社に納めるのが一般的です。
このとき、ただお札をそのまま渡すのではなく、封筒に入れて丁寧に手渡すことがマナーとされています。お金を包む封筒は、単なる包装ではなく“感謝と祈りの気持ち”を表現する大切なツール。見た目の清潔さや丁寧さによって、あなたの気持ちもきちんと伝わるのです。
特に初めて厄払いを受ける方にとっては、「どんな封筒を選べばいいの?」「文字はどう書くの?」など、戸惑うポイントがたくさんあります。このページでは、そんな不安を解消するための基礎知識をわかりやすくご紹介していきます。
厄払いの封筒は100均で大丈夫?
ダイソーやセリアなど100均で購入できる封筒でも問題ないのかを詳しく説明。のし袋や無地封筒の違い、神社で失礼にならないための選び方のコツを紹介しています。
ダイソー・セリア・キャンドゥで買える封筒の種類
100円ショップでは、紅白の水引がついた「のし袋」や、シンプルな無地の封筒、さらには中袋付きで便利なセットまで、さまざまなタイプの封筒がそろっています。最近では、「御初穂料」や「祈祷料」など、あらかじめ表書きが印刷されたものも多く、字に自信がない方にも安心です。
水引のデザインも豊富で、紙製の水引から、立体的で華やかなものまであり、用途や好みに応じて選べるのが嬉しいポイント。ちょっとした装飾があるだけでも、手間をかけた印象になります。
無地封筒でもいい?
神社によっては「のし袋をご用意ください」と案内される場合もありますが、多くの神社では白い無地封筒でも問題ありません。ただし、封筒がヨレていたり汚れているとマナー違反にあたることもあるので、なるべく新品で清潔感のある封筒を使いましょう。
また、無地封筒を使う場合は、筆ペンや黒インクのペンを使って、丁寧に「御初穂料」などの表書きと氏名を書いてください。シールやカラーインクは避け、あくまで落ち着いた印象を心がけることが大切です。
封筒の選び方とマナー
水引の色や表書きの種類、封筒の素材選びなど、マナーとして守りたいポイントを丁寧に解説。100均封筒でも心を込めた準備ができるようアドバイスしています。
水引の色と結び方
お祝いごとでは「赤白の蝶結び」が基本です。これは「何度あっても良いおめでたいこと」に使われるため、厄払いのような人生の節目の儀式にもぴったりとされています。特に厄年は人生の転換期とも言われるため、縁起の良い結び方である蝶結びを選ぶことで、明るい未来を願う気持ちがより一層表れます。
一方、結び切り(水引が一回で終わる結び方)は、婚礼や弔事など「一度きりが望ましい」場面に使われるため、厄払いには適していません。水引の素材や色合いにも種類がありますが、迷ったら紙製の赤白の蝶結びを選んでおけば安心です。水引が立体的であっても問題ありません。
のし袋の表書き
表書きには「御初穂料」「祈祷料」「玉串料」などがありますが、どれを使うべきか迷う方も多いですよね。基本的には「御初穂料」がもっとも一般的で広く使える表書きなので、迷った場合はこちらを選んでおけば問題ありません。
また、神社によっては「御玉串料」や「祈祷料」の使用が好まれる場合もありますので、事前にホームページなどで確認できるとより丁寧です。文字は筆ペンや毛筆が正式とされていますが、最近では濃いめの黒インクのボールペンやサインペンを使ってもOKとされています。大切なのは読みやすく丁寧に書くことです。
中袋について
のし袋には中袋(中包み)がついているものが多く、その中袋には金額を記載する欄が設けられています。記入例としては、「金五千円也」「金壱万円也」など、漢数字で書くのが丁寧とされています。
中袋がないタイプののし袋を使用する場合には、外袋の裏側に金額を記入しておくと親切です。神社での取り扱いや確認がしやすくなります。また、金額の書き間違いを防ぐためにも、事前に下書きしてから清書するのも良い方法です。
書き方のポイント
封筒に書く氏名・金額のルールや、文字が苦手な方向けの工夫も紹介。失礼のないように丁寧に書く方法や、見本の活用法なども交えて説明しています。
氏名の書き方
封筒の表に書く氏名は、基本的にフルネームで記載します。特に個人での厄払いの場合は、自分の氏名をしっかりと書くことが丁寧なマナーです。家族全員の名前を書く必要はなく、代表者一名で大丈夫です。
もし家族を代表して祈祷を受ける場合は、「◯◯家」と苗字を記載する形でも問題ありません。たとえば「佐藤家」など。連名でも失礼ではありませんが、スペースの都合や見た目のバランスからも、なるべく代表者一名の記載が一般的とされています。
また、文字は縦書きが基本ですが、のし袋のデザインによっては横書きでも問題ないこともあります。丁寧で読みやすい文字を意識して書きましょう。
金額の書き方
金額は必ず漢数字で記入し、「金五千円也」「金壱万円也」などと書くのが一般的です。これは、改ざんを防ぐ意味合いもあるため、習慣として守られています。
「也(なり)」をつけることで文を締めくくる意味になり、より丁寧な印象になります。中袋の所定の欄に書くほか、外袋の裏面に記載する場合もあります。記入漏れがないよう注意しましょう。
また、神社によっては「金額記入は不要」とされることもあるので、事前に確認できると安心です。
手書きが不安な方へ
字を書くのが苦手…という方も心配いりません。まずは鉛筆で下書きをしておき、それを上から筆ペンやサインペンでなぞるだけでもきれいに仕上がります。
最近では、100均にも書きやすい筆ペンや、にじみにくい細筆タイプのペンが販売されており、初心者の方でも安心です。また、表書きや氏名の印刷済みタイプののし袋を選ぶと、必要最低限の記入だけで済むので時短にもなります。
大切なのは「心を込めて丁寧に書こうとする姿勢」です。少しずつでも自分なりの気持ちを込めて、準備してみてくださいね。
渡し方と中身のマナー
新札の用意やお札の向き、神社での封筒の渡し方など、細やかなマナーを紹介。ふくさの使い方や、受付での一言マナーまでやさしく解説します。
お金の向きや新札の有無
基本的には新札を用意しましょう。新札には「新たな気持ちで臨む」「心を込めて用意した」という意味が込められており、神様への礼儀としても大切にされています。どうしても新札が用意できない場合は、なるべくきれいなお札を選び、折れ目や汚れがないものを使うのが望ましいです。
お札を封筒に入れる向きも重要です。人物の顔が上を向き、封筒を開けたときにすぐ顔が見えるようにするのが基本です。顔が下になっていたり、上下逆に入っていると、だらしない印象になってしまうことも。細かな部分ですが、こうした小さな気遣いこそが、丁寧な気持ちを伝えるポイントになります。
渡し方の基本
神社で封筒を渡す際には、封筒をそのまま手渡すのは避けましょう。ふくさ(袱紗)に包んで持参するのが正式なマナーです。ふくさがない場合は、落ち着いた色味の小さな紙袋や布製の袋でも代用可能です。
受付での渡し方としては、封筒をふくさから取り出し、両手で丁寧に差し出すのが基本。「本日はよろしくお願いいたします」や「祈祷をお願いしたく参りました」など、一言そえるとより丁寧な印象になります。なお、ふくさは持ち帰り、受付に置いていく必要はありません。
シーン別:どんな封筒が合う?
厄払いや祈願の種類によって、適した封筒の種類や表書きが少しずつ異なります。どれを選べばよいか迷ったときの参考にしてください。
- 厄払い本人 → 表書きは「御初穂料」がおすすめで、赤白の蝶結びののし袋が適しています。のしの上に「御初穂料」、下に氏名を書く形式が基本です。
- 安産祈願・合格祈願 → 表書きは「御祈祷料」や「御初穂料」で問題ありません。赤白の蝶結びの水引つき封筒を選びましょう。安産祈願の場合、母体を気遣う意味も込めて、より落ち着いたデザインのものを選ぶ方もいます。
- 七五三やお宮参り → 表書きは「御初穂料」または「御玉串料」でも可。家族を代表する形で「◯◯家」と記載してもよく、子どもの名前を添える場合もあります。写真撮影や記念品がある神社では、封筒の記載を見て準備する場合もあるため、丁寧に準備しましょう。
- 交通安全祈願や商売繁盛祈願など → これらも「御祈祷料」「御初穂料」でOK。個人名でも会社名でも、目的に応じて対応できます。
100均おすすめ商品と便利グッズ
100円ショップには、初穂料を包むのに最適なアイテムがたくさんそろっています。時間がないときでも、必要なものを手軽に準備できるのが魅力です。
- のし袋:水引付きで、筆文字が印刷されたタイプがおすすめです。表書きがすでに印刷されているタイプを選べば、書くのは氏名だけで済みます。
- 筆ペン:セリアやダイソーには、細字でにじみにくい筆ペンが豊富。筆文字が苦手な方でも書きやすい商品が見つかります。
- ふくさ代わり:本格的なふくさがない場合は、落ち着いた色味のハンカチや小さな布でも代用可能。清潔感を大切にしましょう。
- 下敷きシート:のし袋に直接書くときに便利。文字のゆがみを防ぎ、きれいに仕上がります。
よくあるQ&A
Q. 封筒に入れずに現金だけで渡すのは?
→ 失礼にあたるのでNGです。簡単でもいいので封筒に入れましょう。
Q. 封筒が少しシワシワ…大丈夫?
→ できるだけきれいなものを選んで。見た目も大切なマナーです。
【まとめ】100均でも丁寧に選べばOK!
大切なのは封筒の値段ではなく、気持ちとマナー。100均の封筒でも選び方と使い方を押さえれば、安心して神社に出向くことができます。丁寧な準備で、気持ちよく厄払いを迎えましょう。